7月に告知しました、ビスポークハットのオーダー会。
いよいよ今月末に開催します。
東京、青山にアトリエを構えるビスポークハットメイカーの【Mariposa Hat Co.】。
オーナーのアキラ氏は単身渡米しヴィンテージハットのディーラーを経て、
ロサンゼルスのビスポークハットメイカーWellema Hat Coにて修行した経歴を持ちます。
↑詳しくは前回のブログをご覧ください↑
今回はアトリエの様子やアキラ氏が作るハットについてご紹介します。
アトリエに入るとまず目を惹くのがVintageハットやサンプルが一面に並んだ壁面。
他にも老舗ハットメイカー”STETSON”のオールドボックスが積み上げられています。
ハットマニアの方からすると垂涎物ではないでしょうか。
とにかく拘りの強いアキラ氏。
採寸から納品まで全ての工程を自身で完結させているとのこと。
また国内には無い生地やリボン、木型、マシーンなどをアメリカから取り寄せ、
全工程をハンドメイドで制作することで、国内ブランドでは真似出来ない作りを実現しています。
Mariposa Hat Co.でオーダーできるハットは、フェルトとパナマの2種類。
なかでもフェルトのハットはヌートリアを使用しています。
一般的にフェルトといえばビーバーやラビットが有名ですから、
ヌートリアを使ったフェルトは聞き馴染みのない方も多いかもしれません。
Mariposa Hat Co.で使用されるヌートリアは160g 〜 230gの生地で、
複数の色味が混ざったような絶妙な色合いが特徴です。
耐水性に優れ、タフな質感をもつヌートリアは古いSTETSONやBorsalinoのハットでも使われていた素材。
現行のブランドではほとんど目にしない素材ですので、一層の魅力があります。
【手前】アメリカから持ってきた木型
【奥】アジア人に合わせて制作したオリジナルの木型
また、西洋人とアジア人では顔の形や体型が異なるため、
海外メーカーのハットではバランスが悪く見えることも少なくありません。
Mariposa Hat Co. では、アジア人の頭部に合わせた専用のオリジナル木型を製作することで、
さまざまなデザインのハットをオーダーしても、美しくフィットする仕上がりを実現しています。
また、見た目だけでなく、表からは見えない部分にも妥協を許しません。
例えば、画像にある細かいステッチは全てハンドステッチで施されています。
また、随所に使用される糸はシルク糸という拘りよう。
スウェットバンドに空けられたメダリオンも一つ一つ丁寧に加工されています。
こうした数々の工程を経て、ほぼ仕上がった状態になると
オーナーには直接アトリエに足を運んでいただき最終工程へ。
アトリエにて初対面するハットはこのような状態。所謂オープンクラウンです。
まだ完成ではありません。ここからが最終工程、仕上げに入ります。
この状態からオーナーに合わせてクリースを作っていきます。
実際に被っていただき、フィッティングを繰り返してようやく完成。
微調整を重ねることで唯一無二、ビスポークならではのフィット感を実現します。
~概要~
【期間】
9月27(金)〜9月29日(日)
【場所】
ユニオンワークス青山店
【価格】
ヌートリア ¥143,000〜
生地(27種)、サイズ、クラウンの形、クリースの入れ方、ブリム幅、バインディング(ブリム先のパイピング)、リボン(20色以上×幅)など多岐にわたりオーダー可能。
※今回はヌートリアのみのオーダー会となります。 アポイント制ではございません。気になる方は、ぜひお話だけでもお聞きにいらしてください。
一点一点全ての工程をハンドメイドで作り上げるの工芸品には、量産の工業製品にはない魅力があります。
革靴も同様ですが、やはり良いモノを身につけると高揚感があり、豊かな時間を過ごせます。
サンプルをご覧になり、アキラ氏のこだわりを直接お聞きすれば、きっと欲しくなるでしょう。
ぜひ、生涯の相棒となる一品をオーダーしてみてはいかがでしょうか。
ありがとうございました。
シン