レザーソール
レザーソール
Nov 09, 2013
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ユニオンワークスでオーダーする販売靴は基本、レザーソールでお願いしています。
なぜレザーソールなのかというと、理由は結構単純で「やっぱりカッコイイ」から。
でも、ただそれだけではなく色々と考えもあるんです。
まずそのひとつに、伝統的な材料であると共にバランスのとれた材料でもあること。
好みや使用状況に応じてスチールやラバーの取り付けが可能であり、応用が利きやすいこと。
そして、一番の魅力だと思うのは使い込むことで生まれる味わいや風合いの変化。
などなど。
良いことばかりにも思えますが、短所もやっぱり色々とあります。
堅いとか、滑る、水が染みてしまうとか。
それらを解決するため特化した材料としてラバーソールがあり、アスファルトやコンクリートの地面が多い中ではむしろ機能面ではレザーより優れている面も沢山あります。
それでもレザーにしている理由、その魅力を少しご紹介してみたいと思います。
レザーソールの特徴としては堅牢であり、初めのうちは堅さがありますが、使っていくうちにしなり、返りが出始めるようになります。
試しにしならせてみます。
ラバーソールも同様に。
こんな具合に癖づきの良さがあり、使い込むことでの「返り」に繋がっていきます。
ラバーは柔軟ですが、その分すぐに伸びてしまいました。
減りやすい部分であるつま先も、返りが出てくれば減るスピードが落ち着いてきます。
しかし、返りが出るまではどうしても削れてしまうので、レザーソールで履いていく派の方はこんなパーツを付けてみましょう。
スチールです。
履き始める前にこれを付けておくとつま先が減っていくのをかなり軽減してくれます。
恰好も良いですしね。
(※ラバーソールにはスチールのお取り付けはできません。)
もう一つ、「やっぱり滑って履きにくい」とか「堅くて疲れてしまう」といった時にはこちらがおすすめ。
ハーフラバーです。
ラバーを付けることに抵抗がなければ、これを付けることにより随分グリップ力が増します。
思ったよりも衝撃が抑えられるところも優れものです。
レザーをベースに薄いラバー付けることによって、先ほどのレザーならではの返り+ラバーソールの接地感が得られます。もちろんラバーですから耐水性もでてきます。
さらに、元のソールが減らないわけですからオールソールの修理をするタイミングも延ばせる、というコスト面だけを考えるとなかなか優れたメニューでもあります。
こんな具合に機能面を考えて付けるというのが主な目的にはなりますが、もう一つの楽しみ方もあるんです。
ソールの交換をすると仕上げをすることによってビシッと綺麗になります。しかし、あえてそれをせずに履きこんで出てくるソールのズレや削れて角がとれた丸み、年月が経つことで出てくる枯れたような風合いを楽しむためにハーフラバーを付けておく。
こんな楽しみ方も面白いかもしれません。
いかがでしたでしょうか。
履き始めはスチール、しばらく履いてハーフラバーに付け替えて延命。なんてことが出来るのもレザーソールの利点。
お客様のお好みに応じて加工できる幅の広さ、少し視点を変えて独自の楽しみ方も出来たり。
一部ではありますがレザーの面白さがお伝えできたでしょうか。
ブーツシーズン到来。トリッカーズのブーツも入荷しております。
ぜひ色々な方法で楽しまれてみてください。
渋谷店 花田