1番強い事前補強
1番強い事前補強
Sep 28, 2022
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本日水曜日、ユニオンワークスは定休日です。
ご不便をお掛けします。
お客様からよくある質問の一つに、
革靴を履き始める前に何かやった方が良いか?
と言うお声を頂きます。
ラバーソールでしたらアッパーのプレメンテナンスくらいで、そのまま履いていただいて結構です。
レザーソールでしたら同じくプレメンテナンスとソールの補強もしても良いかもしれません。
しても良いかもしれません?
何故煮え切らない言い方をしたのかというと、本当にここに関しては履かれる人の好みなんです。
ソールの補強をするという事は少なからずオリジナルに手を加えるという事。
雰囲気も変わりますし、通気性を損ったり、ソールの反り返りが悪くなったりする事だってあります。
しかし、オリジナルのソールを交換せずに長く履いていきたいという事であれば
断然事前補強する事をお勧めします。
今回は事前補強の中で1番強度があるであろう組み合わせをご紹介いたします。
大分浸透しているので知っている方も多いと思いますが、最後までお付き合い頂けたら幸いです。
手を加えていくのはこちらのブーツ
LUDWIG REITER(ルーディックライター)というオーストリアのブランドです。
東欧のメーカーらしいボリュームのある爪先、
しかしながらちょっとしたシェイプの違いで他の東欧メーカーに比べよりエレガントに見えます。
これもイタリア人の職人の元で修行をした事で磨かれた感性によるものかも知れません。
アッパーはラフアウトレザーを使用。
毛足が長く、毛羽立ちが不均一で野暮ったくなりがちな革ですが、
何故か野暮ったく見えない絶妙な塩梅のシルエット。
サイドゴアブーツですが、
ゴム部分をアッパーで覆い隠している所もポイントの一つ。
憎いデザインですね。
ソールはこのようにレザーソールになっており、ソールの先端と中央が削れてきています。
履き始めて間もないという事ですが、削れが早いので心配になってお持ち込みくださいました。
レザーソールは天然物なので個体によっては削れがものすごく早い物もありますし、
雨などで濡れてふやけた状態で履くと一気に削れる事もあります。
歩き癖にもよりますが、爪先は履き始めはとにかく削れるスピードが早い事が多いです。
特に今回のようなダブルソールの靴、ソールの分厚い靴は削れの早さが顕著。
爪先、ソール共に補強をしていきます。
削れていたソールの先端には革を継ぎ足し厚みと外周を整えた上で作業を進めています。
この一手間により、より長持ちに、より美しく仕上がります。
冒頭で見た目が変わるとお話ししましたが、
この組み合わせですと横から見てもそこまで違和感を感じないと思います。
現時点で弊社がご提供できる最強の組み合わせ。
是非履き始める前にお試し下さい。
ちなみに現状でハーフラバーが貼ってあるものにも、
後からスチールを付けることが可能です。
併せてご検討下さい。
皆様のご利用お待ちしております。
最後までお付き合い頂き有難うございました。
青山店 横浜店 山田