[Feragamo フェラガモ] Bit Loafer ビットローファー ビット交換 金具交換

[Feragamo フェラガモ] Bit Loafer ビットローファー ビット交換 金具交換

Nov 03, 2024

ビットローファー。

すごく人気のあるデザインですが、そもそもビットとは何のことなのでしょう?

ビットとは乗馬の際に馬の口に噛ませる棒状の金具のことです。

両端が輪っかとなっており手綱と接続して使用します。

なんとく馬が咥えているのは見た事ありましたが、使用していない状態を見た事がなかったので調べてみました。

色々な形のものがあるそうですが、見た目はビットローファーの金具がそのまま大きくなった感じです。

 

そんなビットローファー、

デザインシンボルでもあるビットが壊れてしまったなんてお声を稀にいただきます。

 

今回ご紹介するのもビットのお修理です。

 

上記の写真のビットローファー。

実は左足の金具が折れてしまっています。

 

さすがに溶接などは難しいので、新しいパーツに交換させていただきます。

 

まずこの根革(金属とアッパーの接続パーツ)を外していきます。

再利用できそうですので、丁寧に作業を進めます。

 

外したビットの長さを測ったところ、次の2つが使えそうでした。

奥のビットは長さバッチリで、デザインも割と近い。

手前はオリジナルより少し長く、デザインも変わってしまう。

話を聞く限り奥のビットで決まりかと思うでしょう。

しかし、ご依頼主様は甲が高く、この靴を履いていると金属部の圧迫感があり痛いとの事。

デザインの変化は気にしないとの事。

ヒヤリングの結果今回は手前のビットを使用する事にしました。

 

交換前に一回新しいパーツで仮止めしてみます。

全然問題無さそうですし、むしろ良いかも知れません。

このパーツであればオリジナルより長いので甲にゆとりが出ますし、

センターが可動するので圧迫感を緩和出来ますね。

 

本来であれば、長さの違うビットでの交換はあまりしません。

短いと甲が窮屈になりますし、長いとビットが動き不格好です。

しかし今回は事情もありますし、仮止めして確認したら問題無さそうでしたので長さが違うものを使用します。

 

それでは新しいビットを靴本体に縫い留めていきます。

 

しっかりと元穴、元の設定位置で縫い留めるよう意識します。

 

両足とも交換するとこんな感じ。

違和感なく仕上がりましたね。

これで甲にゆとりが出来、履きやすくなりました!

 

ビットの交換是非ご相談ください。

 

皆様のご利用お待ちしております。

 

最後までお付き合いいただき有り難うございました。

 

山田