靴に噛まれた話。
靴に噛まれた話。
Mar 04, 2010
- CATEGORY
- 日々の出来事
数年前、近くの古着屋で発見した中古のワークブーツ。
おそらく1950年代のアメリカ製だと思います。
愛嬌のあるラウンドトゥ、真鍮の鳩目とフック、 グッドイヤーウェルトでコルクソール。
どこからどこまで質実剛健な仕様だが、なぜかステッチだけはグリーン、オレンジ、ブラウンのお洒落なトリコロール。
私は年齢の割にはデニムやワークウェアの着用率が高いしコルクソールは昔から大好物なので購入決定。
アッパーのレザーがかなり硬化していたので、デリケートクリームをやさしく塗りこみ、足入れ。
これを繰り返し、足に馴染んできたところ問題発生。
アッパーの屈曲部が指のつけ根に噛みつくのだ。
これが痛いのなんのって。まるで、歩く拷問状態。
腹が立つので捨ててしまおうかとも思ったけど、困った時のユニオンワークス頼み。
青山店に直行し、靴のドクター中川に切々と症状を訴えました。
「これは相当手強そうですが金槌で叩いておきましょう」
なるほど、性格の悪い子はオシオキの必要があるのだね。
一般的に靴が甲を噛むという現象は革が固いことに加えて、足とアッパーの間に隙間があり過ぎることが原因となるそうです。
特に最近の日本人の足型は、甲が薄く立体感に乏しいため新しい靴でも噛まれることがあるとか。
この場合、ソックシートをプラスして隙間を調整することで解決することもあるようです。
預けること1週間、オシオキの効果が見事にあらわれ快適に歩けるようになりました。
この冬は寒さが厳しかったのでType B-6のムートンジャケット、コーデュロイパンツ合わせて、よく履きました。
雨や雪にも果敢に立ち向かってくれる頼れる1足です。
靴のフィッティングは難しく、長さと幅が合っても履いているうちに、思わぬトラブルが発生することがあります。
捨ててしまえと諦める前に、1度ユニオンワークスに持ちこみ相談してみることをお勧めします。
yo-c