早速ですが、お修理のご紹介です。
今回ご紹介する靴はこちら。
オーストリアのシューメーカー、
サンクリスピンです。
手縫いならではの曲線や立体感が特徴的で美しいですね。
ソールウエスト部分のウッドペース(木釘)が特徴的かと思います。
機械化されていない為、職人が一本一本打っているそうです。
ウッドペースで留めることでウエストをグッと絞ることが出来、綺麗なフォルムを生み出しています。
それでは靴の状態をみていきましょう。
ヒールの片減りや
ソールの穴あきもみられます。
この状態でしたら基本的にはオールソールをおすすめしています。
画像だと見づらいですが、ソックシートの先端部分がグズグズに崩れてしまっています。
靴として大きな欠陥ではありませんが、履いた時の不快感にも繋がりますので併せて修理させていただきました。
仕上がりがこちら
つま先には事前補強としてヴィンテージスティールを付けています。
ウエストのウッドペースは、強度を考慮し金属の釘を採用しています。
※オリジナルに近い2列仕様をご希望の際はご相談下さい。
続いてソックシートです。
似寄りの革で作り替えることも可能ですが、その場合ロゴ等は無くなってしまいます。
今回は状態をみてオリジナルを加工し再利用していくことになりました。
先端をカットし、剥がれにくいよう薄く漉きます。
これで足触りも改善され気持ちよく履けますね。
ソックシートは
足触りを良くしたり、足の裏の湿気を吸収するなどの役割があります。
ついつい放って置きがちな箇所。
たまに目を向け状態を確認してあげるといいかと思います。
今回はオリジナルと同様にレザーソールでお修理させていただきました。
オーナー様の希望や靴の状態などを考慮してお修理内容を提案していきますので、お気軽にご相談ください。
ありがとうございました。
