JMウエストンのシグニチャーローファー。

これからの時期履きたくなる

まさに定番中の定番モデル。

今回はソールの修理でのお持ち込み。

他社でハーフラバーソールでの補強をしたようですが

ハーフラバーソールを貼る前の下処理が甘く

土台が崩れて剥がれてしまっています。

両足とも同じような状態でした。

ヒールも交換のタイミング。

つま先の補強、トップピースの交換でも

お履き頂けそうですが

オーナー様の御意向で今回はオールソールすることに。

よく見るとカウンターライニングにも

ダメージが見受けられたのでこちらの修理と

乾燥しているアッパーのメンテナンスを施しました。

Leather All Soles　Plan C

アウトソールはオリジナル同様に

レザーソールでオールソールさせ頂きました。

JMウエストンと同様の手法で仕上げてるので

オリジナルにかなり近づけています。

British Oak Soles

使用したレザーソールは

英国の老舗タンナー『ベイカー』社の

オークバークレザーソール。

楢の木のタンニンで鞣し

約1年かけて作られる高級レザーソールは

革がよく締まっているため

耐久性に優れているところが最大の特徴です。

サイズの刻印も再現。

一気にオリジナル度が増す嬉しい仕様です。

Vintage Steels

つま先にはヴィンテージスティールを。

新品時やオールソール時などソールの返りがない状態に

予め付けておくことでレザーソールのつま先の削れを

大幅に抑えることができます。

もちろんヴィンテージスティールをお付けしても

サイドの雰囲気を損なうことのないよう仕上げます。

トップピースもオリジナル同様にラスターヒール。

ヒールの高さもオリジナルを再現しています。

カウンターライニングのダメージは

ライニングに近い色味、質感の革を選定し

ダメージ部分を覆った後貼った革が剥がれてこないよう

トップを縫い止めて仕上げます。

このパイピングタイプのローファーは

元々トップラインにステッチが走っていないので

新たにステッチをかけて仕上げていきます。

御抵抗のある方は新たにステッチをかけずに

仕上げる方法もございますのでご相談下さい。

最後にアッパーのメンテナンスを施して仕上がりです。

ソール同様にアッパーも蘇ったのではないでしょうか。

今回はアウトソール、ライニング、アッパーといった

様々な箇所のメンテナンスをさせて頂きました。

ローファーが履きたくなるこの季節

気持ち良く履けるように

一度ご自宅のローファーのメンテナンスが必要かどうか

ご確認してみてはいかがでしょうか。

皆様のご来店、心よりお待ちしております。

ありがとうございました。

青山店　中田