【 Berluti 】ベルルッティ ウィングチップ オールソール

【 Berluti 】ベルルッティ ウィングチップ オールソール

Aug 30, 2023

 

本日水曜日ユニオンワークスは定休日です。

お気をつけ下さい。

 

ベルルッティのウィングチップシューズ。

 

このベルルッティらしい色味は多くのファンを

虜にしていますね。

 

今回はソールのお修理でのお持ち込み。

 

つま先は以前にレザー素材で継ぎ足してお修理していますが

そろそろ再度継ぎ足しての補強をした方が良さそうです。

 

トップピースは積み上げギリギリまで擦り減っているので

こちらも交換した方が良い擦り減り具合ですね。

 

今回はつま先の補強とトップピースの交換…

かと思いましたが

 

ソールのフロント部分、少し色味が違って見えます。

 

写真ではわかりにくいですが

指で押してみるとソールが非常に薄くなっており

穴が空きそうな感触です。

 

フロント部分がこのような状態であれば

オールソールの選択も視野に入れても良さそうです。

 

今回はソールの状態を説明させて頂きご納得頂いた上で

オールソールをさせて頂くことに。

 

またカウンターライニングに破れが見受けられましたので

こちらのお修理と

 

アッパーのメンテナンスを施しました。

仕上がりがこちら。

 

Leather All Soles Plan A

ソールはオリジナルのソール同様に

レザーソールでオールソール。

 

アウトステッチが見えないヒドゥンチャネル仕様です。

 

British Oak Soles

使用したレザーソールは

英国の老舗タンナー『ベイカー』社の

オークバークレザーソールを使用。

 

耐久性に優れつつも履き馴染みの良い

ビスポークシューズなどにも使われる

高級レザーソールです。

 

英国靴ではなく国産の靴などでも

こちらのソールは選択できますので是非お試し下さい。

 

アゴ部分にはウィールを入れて仕上げています。

 

Vintage Steels

つま先にはヴィンテージスティールを取り付けています。

 

新品時やオールソール後などソールが新しい状態の内は

ソールの返りが無くつま先が擦り減りやすいので

このようにスティールをお付けしておくと

つま先の擦り減りを大幅に抑えることができます。

 

トップピースもオリジナル同様ラスターヒール。

 

トップピースの耐久性を重視して

ラバーヒールなどにすることもできますので

お好みのトップピースをお選び頂けます。

 

Counter Lining

破れが見受けられたカウンターライニングには

ライニングに近い色味、質感の革を選定し

段差が出ないように革包丁を使い加工し

破れを覆うように革を張った後

脱ぎ履きの際に剥がれてこないよう

トップラインのステッチを使い縫い止めました。

 

アッパーは通常のクリームでのメンテナンスに加え

ワックスを使いハイシャインを施しています。

 

今回はお客様のご希望により

控えめな光沢で仕上げるようにしています。

あまり細かなご指定は難しいですが

ご希望の光沢具合がありましたら

お気軽にお申し付け下さい。

 

今回はオールソール、カウンターライニング

シューシャインのメンテナンスを施しました。

 

一見つま先の補強やトップピースを交換する

お修理で済むように見えても

実はソールのフロント部分が薄くなっていたり

ライニングに破れが見受けられたりということがあります。

今回の様にご自身でオールソールの判断が

難しいケースもありますし

ライニングの破れなどは気付きにくい所だと思います。

 

少しでも気になる点などございましたら

どうぞお気軽にご相談下さい。

 

皆様のご来店、心よりお待ちしております。

 

ありがとうございました。

 

青山店 中田