【 Alden 】 オールデン 9549 ソールリペア コードバンケア
【 Alden 】 オールデン 9549 ソールリペア コードバンケア
Dec 05, 2023
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- MEN'S REPAIR
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オールデンのプレーントゥといえばどのようなくつをイメージされますでしょうか。
“990″ “9901”のようなバリーラストを使用しダブルソール仕様のボリュームのある靴をイメージする方が多いと思います。
今回は同じプレーントゥですがあまりお目にかからない珍しいモデル“9549″をご紹介いたします。
オールデンの現存するラストの中で1番細身なアバディーンラストを使用。
ソールはシングルレザーソールでウェルトはフラット。
少しドレッシーな印象ですが外ハトメが打たれていることで少々無骨さが加わり絶妙なバランスの一足ですね。ハトメによってシューホールの補強もなされているのは安心ですね。
それではお修理のご紹介をいたします。
ソール全体は厚みがしっかりと残っていますので、トゥ、ヒールそれぞれ部分修理をいたします。
トゥはアウトソールの厚みがおおよそ半分くらい残っていますが、減りが気になるとのことで今回お修理いたします。
ヒールに関してはトップピースのラバーが削れ切ってしまい、積み上げの革まで擦り減っている状態です。
続いてはアッパー
アッパーに関しては履きシワ部分の毛羽立ちや全体的な乾燥が気になりますのでクリームを入れてケアしていきます。
仕上がりがこちら
つま先はレーザーで継ぎ足し厚みを戻しています。レザーよりも削れにくいラバーもご用意しておりますが、今回は見た目を重視してレザーをお選びいただきました。
削れていた積み上げ部分はレザーで継ぎ足し高さを戻したのちにトップピースをつけております。もちろんオリジナル同様ダヴテイルで飾り釘も再現しております。
仕上がってみると、削れすぎていたことはほとんどわかりませんが、じっくり見た時のお修理代を考えるとトップピースが残っているうちに交換をおすすめします。
続いてアッパーのケア
油分が加わることで履きシワ部分の毛羽立ちも落ち着きコードバンならではの自然なツヤが出ております。
毛羽立った部分にクリームを塗り込むと黒ずんでしまう事がしばしば。しかし、今回はなるべく黒ずまないように磨いておりますので透明感のある自然な仕上がりにしております。
コードバンに限らず革靴のエイジングは百人百様なので正解はありません。どのような靴でも適切なケアを行っていれば自然と素晴らしいエイジングになるはずです。
ユニオンワークスではアッパーのケアのみでもお受けしております。
お気軽にご相談ください。
ありがとうございました。