JMウェストンのスリッポン

アッパーは型押しのヌバックでカジュアル感の強いデザインです。

ソールは一体型のラバーソールでアッパーとは接着のみで仕上げられているセメント製法。

オリジナルの仕様ですと屈曲性がよく、始めから履き心地が良いのが特長でしょうか。

しかし、接着剤の劣化や使用に伴いソールが剥がれてしまうこともしばしば。

ソールの再接着も可能ですが、再発のリスクとソールの消耗具合を考えオールソールすることにいたしました。

アッパーはかなり乾燥している様子。

しっかりとケアしていきましょう。

仕上がりがこちら。

イミテーションクレープラバーを使用してオールソールいたしました。

今回の修理を機に中底とアウトソールを縫い止めるマッケイ製法に変更。

セメント製法よりもソールが剥がれにくくなったかと思います。

ヒールの積み上げもラバーを使用する事でソールの一体感を出しております。

また、トップピースのみ交換できる仕様なので今後のお修理もしやすくなりました。

最後にアッパー

〈before〉

〈after〉

保湿を入念にケアをしましたので、色も蘇り引き締まった印象になりました。

カーフ、スエード、ヌバック等のケアもお受けしておりますのでお気軽にご相談ください。

今回は靴の製法を変更してソール交換いたしました。“メーカーには断られてしまった”“もう直せないかも”という靴でも直せるかもしれませんのでお気軽にご相談ください。

ありがとうございました。

青山店　網本