【CROCKETT&JONES 】ベルトカット

【CROCKETT&JONES 】ベルトカット

Jun 14, 2024

最近ベルトのサイズ調整(短く)のご依頼を多く頂きます。

 

有難いなと思うのと同時に、何故こんなに多いんだろと不思議に思っていました。

そんな時、新たにベルトのサイズ調整のご依頼が。

「在宅勤務が増えてあまり外出なくなってしまったんで、運動不足解消の為ジム行き始めたら逆に痩せちゃって。」

 

なるほど!

偶然ご依頼が重なっただけという可能性もございますが、

これも一つの要因かも知れません。

ここ数年でライフスタイルが激変した方多そうですからね。

 

スッキリしました。

 

前置きはこれくらいにしてここからは修理のお話。

今回は冒頭にもお話がありましたが、ベルトのサイズ調整のご紹介です。

 

ベルトは真ん中の穴を使用することを前提に作られている物が多く。

例外はありますが、真ん中の穴で留めた時に一番バランスが良く見えるよう作られているそうです。

 

ご依頼主様は現状、一番内側の穴を使用しているとの事。

真ん中の穴で使えるように短くしたいというご要望でした。

 

内側の穴から真ん中の穴まで5cmですので、今回は5cm短くします。

 

ベルトのサイズ調整をする際は、基本バックル側の革をカットします。

剣先の方を切っても穴の位置は変わらないですしね。

 

バックル側から詰めるのでカットする長さによっては、

元のステッチやバックルのピンが通っていた穴が残る事もございます。

今回は5cmカットですのでステッチ跡やピン穴が5cmスライドした位置にきます。

 

まずステッチを解き5cmカットし、バックルのピンを通す為の穴を開けます。

 

穴の中心辺りを折り曲げる為、厚みの調節します。

このままだと曲がらないですし、

曲がったとしても銀面の破れや、ボリュームが出過ぎて仕上がりが良くありません。

 

ボリュームを抑える為に、折り曲げた際に革が重なる位置を満遍なく漉きます。

薄すぎても厚すぎても駄目。

意外と繊細な作業です。

 

厚みを調整後はステッチのほつれが生じる為、外枠のステッチをかけ直します。

 

ここまでいったら後は大詰め。

細かな調整後、バックルとループを通し、ステッチで縫い留めれば完成です。

 

裏にステッチの跡が一箇所だけ残ってしまいましたね。

使用の際は見えませんし、強度的にも全く問題ないです。

経験上7cmカット未満ですとこうなる事が多い気がします。

 

バックルに通すとこんな感じ。

見た目そのまま、長さだけ短くなっています。

 

「使っているベルトが緩くなっちゃった。」

そんな方は是非ご相談下さい。

 

皆様のご利用お待ちしております。

 

最後までお付き合い頂き有り難うございました。

 

横浜店 山田