イベントのご案内!
今週末10/8(土) , 9(日)の2日間青山店にてベルトのオーダー会を開催いたします。
当日ご来店が難しい方はオンラインでもオーダーをお受けしております。
店頭、オンライン共に是非ご利用下さい!
それではここからはお修理のご紹介です。
修理するのはこちらのRed Wingのモカシンブーツ。
弊社はドレスシューズご依頼割合が多いのは昔からなのですが、最近はワークブーツ、
特にレッドウィングのお持ち込みがとても多いです。
単に流行っているのか、はたまたレッドウィングフリークの青山店店長中田の布教活動のおかげなのか。
理由は分かりませんが、とにかく有難いことです。
話を修理内容に戻します。
1つ目はソール交換。
ソールのパターンが削れている且つ
加水分解によりゴムに弾性が無くなっているのでとても滑りやすくなっています。
爪先にも剥がれが見受けられます。
2つ目はアッパーのメンテナンス。
オーナー様は普段ミンクオイルなどの動物性の油を使ってメンテナンスをしているとのこと。
しかしご希望はもう少し革にツヤを持たせたい。
それではそれぞれ作業を進めていきましょう。
先ずはソール交換。
オリジナルはレザーの土台をマッケーにてアッパーに縫い付け、
その下に直接ラバーソールが貼ってあります。
レザー部分は縫いがかかっているので剥がれませんが、
接着のみで留まっているソール部は何かの衝撃や劣化で剥がれてくる事もしばしば。
レザーとラバーの接着の相性もそこまで良くないので、その点も剥がれの原因となります。
交換に使用したのはVibram#1136
オリジナルと近いハニーという色もございますが、今回はブラックをチョイス。
多くの人はVibramと聞くとこのパターン配置のソールを思い浮かべるかと思います。
このパターンのVibramソールの中では比較的ライトで使い勝手の良いソールです。
こちらのソールも縫いはかけていませんが、間にラバーのミドルソールを挟む事で問題を解決。
レザーの土台の下にラバーのミドルソール貼り、そこまでマッケーで縫い止めます。
その下の#1136は接着のみですが、レザーとの接着の相性に比べて
こちらのラバーミドルとの接着の相性はとても良いので剥がれ難いです。
Before
After
次にアッパーのメンテナンスに移ります。
動物性のオイルは革への浸透性が良く、革に柔軟性を持たせてくれます。
しかし、蝋が入っていない為艶は出ません。
ツヤを出したければ蝋が必須です。
ツヤを出していくにあたり、このまま磨いても革内部のオイルが邪魔をして全然艶が出てくれません。
一度クリーナーを使いサラサラになるまで古い油を落とし、その後蝋が含まれたクリームで磨きをかけていきます。
Before
After
写真だと分かりづらいですが実物はだいぶツヤが出ました。
これから蝋の含まれたクリームで継続して磨けばもっとツヤがましていくと思います。
ソールもメンテナンスもご希望通りに仕上がったのではないでしょうか。
お預けいただくからにはより美しく壊れ難い修理をご提案したいと考えております。
皆様のご利用お待ちしております。
最後までお付き合い頂きありがとうございました。
青山店 横浜店 山田